以前ハイフネーションの際に一言触れたオックスフォードカンマについてのお話です。
以下の例文を見てみましょう。
The teacher saw two students, Nobita and Suneo.
この場合、生徒2人=のび太&スネ夫となり、2人が視界に入ったことになります。
では、次は?
The teacher saw two students, Doraemon and Dorami.
おや?ドラえもんとドラミちゃんは生徒ではありませんね。なので先生の視界にあるのは生徒2人+ドラえもん&ドラミちゃんということになります。いや、もしやこの2人(2体)が生徒の設定になっているのか?もしもボックスとかで?
そもそも、ドラえもんとドラミちゃんを知らない読者だったら生徒2人=ドラえもん&ドラミちゃんと解釈するかも?
こういう曖昧さを回避するためにはオックスフォードカンマ(シリアルカンマ)です!
上記の例で言うと、Doraemonのあとにカンマを入れれば良いのです。
The teacher saw two students, Doraemon, and Dorami.
「文脈によってはなくてもいいんじゃね?」というのも分かります。そのためか、このオックスフォードカンマはネイティブでも議論があり、絶対ではないのです。ただ、曖昧さを回避できるのは確かなので正確さを求められる機械関連では好まれると聞いたことがあります。
僕は機械関連の翻訳が多いので、もちろん使いまくってます!
新技術とかだとわかりませんもんね。以下の場合、上記のどちらのケースか分かりますか?
The device uses two modules, an ABC stabilizer and an XYZ-wave identifier.(←意味はめちゃくちゃですが…)
どちらが正しいということはないのでしょうが、少なくとも自分の訳文中では統一しておいたほうがいいんじゃなかなあ。
こういうことを予め自分の中で決めておくと、翻訳にしても、自分が校正するにしても迷わなくてよいのでいいですよね!
最後に、オックスフォードカンマの説明で以下のような例文を見つけました。さあ、この人の両親は誰でしょう?
I love my parents, Lady Gaga and Humpty Dumpty.