用語を統一するか、過去訳を取るか?

ひっさびさに金融関連の文書を翻訳しました。財務レポートみたいなものなのですが、僕のメインの機械・建築関連ではないので苦戦しました。

 

と言うのは、単語でピンとこないものが多かったということです。

 

例えば、在庫積み増し。inventory buildupとかstock buildingなどいくつか訳があるようですが、普段目にしない用語なので日本語にもかかわらず画像がイメージできない…。

 

同じ魚料理でも「舌平目のムニエル」より「アジフライ」の方がイメージできるというか(笑)

 

なんとかかんとか出来たのですが、財務分野に限らず頭を悩ませることがあります。


過去訳がある場合、基本的にはそれを踏襲するのですが、同じ文書内での用語がばらつくことがあります。おそらく過去に何人かが繰り返し訳しているうちに、バラバラになってしまったのだと思います。

 

過去にある文章をまるまるコピペする場合、手間がかからずラッキーではあるのですが、用語のバラツキもそのままコピペする羽目に(泣)

 

例えば、コンピューターをPCと訳しているのとcomputerと訳しているものがあったとしましょう。めちゃ厳密にはMacはPCに含まれない、という話がありますので、僕個人としては無難にcomputerとしたいところです。でもそうすると過去訳を変えることに。


ではどうするか?

 

今時点で僕が考えるベストオプションは、「過去訳に従う(変えない)」です。最大の理由は、何か特別な理由や事情があってその単語を使用している可能性があることです。部外者には分からない何か、です。

 

そういえば、「米軍施設」といったらUS military facilityという訳が思い浮かぶかもしれませんが、実はこの「施設」はたいていは「基地」の意味です(安保条約上では「施設及び区域」)。ですので同じ文章で「施設」とあっても片や基地(baseまたはinstallation)、片やfacilityというわけです。

 

とはいえ、上記のような例を除いては用語の不統一を見逃すのがいいわけではないので、ものによってはコメントを付けます。多くなり過ぎないように、出しゃばりすぎないようにするのも気遣いかと思います。難しいのですが。


僕の場合、翻訳しているうちにハイになるので、勢い余って調査結果をドヤ顔でコメントとして付してしまう傾向にあります。なのでわざと1日置いて、不必要なものは削ってから納品します。

 

こういうことを考えると、翻訳や通訳は職人でありながらお客様相手の商売だな〜と感じます!

 

久々に記事を投稿したので取り留めのない文になったかも知れません…。お読みいただきありがとうございます<m(__)m>


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