通訳と翻訳の違い(3):通訳は外、翻訳は内!

通訳と翻訳の違いです。通訳は外、翻訳は内!

 

どちらが良いとかではないです。あえて対比させているとお考え下さい。

 

通訳はとにかく外に向かって叫ぶ感じです。みんな聞いているし、僕が言わないと話が進まない。分からない表現があったら現場で担当者に聞くこともあります。立ち位置を自分で希望することもあります。ブースで通訳する場合はパートナーとのコミュニケーションをリアルタイムにする必要があります(後で確認しても遅い場合がほとんど)。

 

それに対して、翻訳は自分の中で納得するまで訳語を探し続けます。ネット検索は外とのつながりですが、とはいえその訳語でいいのか?他に言い回しはないのか?というのを自問自答し続けます。自分が納得するか、ということに近いです。

 

クライアントやエージェントのやり取りもあるにはありますが、通訳に比べるとリアルタイム、というよりはメールなどで確実に確認する感じですね。〆切に間に合うのであれば、「取りあえず正しい。関係者が読めば分かる」より「どう読んでも正しい表現や訳語」を発掘するイメージです。

 

また、通訳はその場にいる人の指示がすべて、という傾向があります。特に社内会議のように限られた出席者、限定されたトピックの場合はそうです。ある意味、辞書など通用しません。

 

対して翻訳の場合、後でどこにどう配布されるか分かりませんので、その場その場で対応するよりも、出来るだけ業界用語に近づけた方がいいと思います。特にエージェント経由の場合、チェッカーがおられますからね。唯一の例外はクライアントの担当者が非常に強い希望を持っていて、社内の特殊用語や自分の好む表現以外一切受け付けないパターンです。あまりありませんが、遭遇した経験はあります。一度覚えると後はその繰り返しなので楽ではありますが。


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