翻訳にはセンスがいるか?

翻訳にはセンスがいるか?は永遠のテーマだと思います。

 

 

僕は、いわゆるセンス、天賦の才が求められる部分はそこまでないと思います。学ぶ(=まねる)だけでかなりいい線行くと思ってます。

 

 

例えば、

fruits such as apple and orangeは、

「リンゴやオレンジといった果物」
「リンゴやオレンジなどの果物」
「リンゴオレンジなど果物」

などいろんなバリエーションがあり、実はそういうところでつまづいて肝心な内容まで頭を使うエネルギーと時間が奪われたりします。

 

 

それを防ぐにはどうすればよいか。簡単です。マイルールを作るのです。誰か信頼できる翻訳家の方の訳文から「まねる」のです。

 

「リンゴオレンジなどの果物」

 

で行くと決めたら、この類の訳は、基本はこれ。例外がでたらその時に対応します。

 

 

翻訳は味気ない言い方をすれば、誰でも知っている単語を並べているわけです。あとはその組み合わせ。世界で初めての訳語を作る必要は基本的にはないです。

XX originates from a fact that 〜

なども、基本的には「XXの由来は〜という事実による」と決めて、あとは当てはめる。

 

 

ただし、更に完成度を高めたければこれだけでは足りず、前後の文脈や話の流れ(切れ続き)でアレンジしていく。そのバランスと読みやすさに時間と労力をかけるのです。

完成度を高めるのに必要なのは、業界用語とクライアントから求められている言い回しです。

 

 

業界用語は説明するまでもありませんが、例えばcurrentは業界によって「流れ」だったり「電流」だったりします。

 

 

次に、クライアントから求められている言い回し。これが一番難しい。

役所はほぼすべて直訳調です。民間企業でも、意訳が原因で契約書と齟齬があるようなことがあれば、その会社が実際に受け取るお金に響きますので、とても慎重です。結果、民間企業でも直訳っぽさが求められることもあります。

 

 

ここでいう意訳は、ざっくり訳という意味ではありません。例えば、自分のクライアント(X社とします)から別の会社(Y社)に送るメールで、「X社には情報がないので工程表を作れません」という言葉を英語にする場合、「そのまま訳すとこちら(X社)の責任になるので、『Y社が情報を提供していないので、』と訳すように」といわれることもあります。ここではこれを意訳とします。

 

 

これは同じ会社でも内容によって変わります。報告書なのか、依頼書のか、苦情なのか。自分のクライアントと、書類提出先との関係(親会社、子会社、お客様)などなど。その都度変える必要があります。

 

それにうまく対応できるといいのですが、一筋縄ではいかないのも確かです…だから奥が深いし、極めたいと思うわけですが!!

 


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