今受けているのフェローアカデミーの中級(IT・テクニカル)ではいろいろ勉強になってます。
翻訳学校は通学・通信講座を問わず英日の勉強が中心で、今回の講座もほぼすべて英日です。
以前読んだ「翻訳とは何か:職業としての翻訳」にもありましたが、日本人が翻訳の勉強をするときは英日翻訳を勉強することが多いですね。母語に翻訳するため勉強しやすいというのが理由の一つだそうです。
ただし日英翻訳の仕事が多い分野もあります。機械関連などは特に日英が多いイメージです。量は1980年代ぐらいがピークで、今は減っているそうですが…。
翻訳の勉強をしていてなかなか面白いなと思うのは、普段気にしていなかったような日本語の文法や言い回しを改めて勉強できる点ですね。
たとえば、dangerous places that you should avoid and safe places
を、「足を踏み入れない方がよい危険な場所と安全な場所」と訳したとしましょう。
訳として特に間違いではないし、内容は(たまたま)誤解も生じないのですが、「危険な場所と安全な場所のどちらも足を踏み入れない方がよい」と文法上は解釈できてしまいます。
これを避けるには「と」を「に加えて」に変えて、
「足を踏み入れない方がよい危険な場所に加え、安全な場所」
などのように「切る」とそのような誤解が避けられるのです。他に「だけでなく」「や、さらに」なども可能です。
それと「安全な場所と足を踏み入れない方がよい危険な場所」のように語順を変える手もあります。
こういう風な日本語表現はいままで生きてきて意識してこなかったし、表現する必要性に遭遇しても「意味は分かるし、ま、これでいっか。」と逃げてきた部分でもあります。
それを勉強できるのは翻訳者としてだけではなく日本語を使う日本人としてもプラスだと思います。翻訳も通訳もなかなかお得な仕事です!(笑)