増えてきた、ポストエディット

翻訳通訳者たかぽん

2021年07月03日 00:39

ポストエディットという言葉はご存知でしょうか?「ポスト=後」の言葉どおり、すでに訳されたものをチェックして編集する作業です。編集といってもフォントやレイアウトを変えることはないのですが。

校正やチェックと何が違うのかと思われるかも知れませんが、最近耳にするポストエディットは、機械翻訳(Googleなど)で訳された文章を直すという意味でつかわれることが多いようです。

機械翻訳には得手不得手があります。

得意なのは数字です。500 peopleを50人と誤訳することはあり得ないです。単位も得意ですね。インチをセンチと訳すミスはしない。人間はミスする可能性がありますよね。

反対に、文脈を考えることが苦手ではあります。数字の例でいくと、「2 Decades ago, we established the company. 」という文章ではDが大文字ですから、箇条書きとして「2 数十年前…」とすべきですが、Googleだと「20年前…」となります。

あと単純に原文のミスは拾えませんね。「今の首相は安倍晋三」と書いてあればそのまま訳します。人間であれば訳した上でコメントを付すはずです。

そんなこともありますが、最近は機械翻訳の精度が上がっていることと、単純に単価が安くなることから、需要が増えていることは紛れもない事実です。敬遠する方もおられるようですが、僕は抵抗ありません。むしろ機械がどういうミスをするのかに興味があります。

最近もポストエディットの仕事を受けました。単純な翻訳とはまた違った作業ですので新鮮です!ある高名な翻訳家は「ポストエディットは翻訳とはまったく別の仕事として考えた方がよい」と言っていました。前向きに解釈すれば、仕事の幅が広がった、ということですよね!それにはガッツリ飛び込みたいと思います!

↓熊本のコンビニにて。席の間隔を開けるためか、ぬいぐるみが置いてありました。ゴルゴとのギャップもいい!