冠詞と単複表現は勉強しておいた方がいい。

翻訳通訳者たかぽん

2021年04月20日 01:03

「~はしておいた方がいい」という表現は僕はあまり好きではありません。というのは、何にでも言えるから、あまり意味のない表現だと思うからです。


・検診はなるべく受けた方がいい←そりゃそうでしょ。

・日本の歴史は知っておいた方がいい←知らないよりは、そりゃそうでしょうな。


でも、冠詞と、単複表現(a deviceとするかdevicesとするか)は本当に勉強しておいた方がいいとお伝えしたいです。


理由はズバリ、「翻訳する時に悩む時間が減る」からです。これは大きいです。


冠詞や単複表現をあまり勉強していなかった時は、「感覚だから」みたいな言い訳で、取りあえず訳し、最後に確認することにしていましたが、それが最良ではないと思います。それに、本格的に勉強していないだけに一回悩みだすと際限なく考えてしまい、時間をかなり浪費していました。


そこで、図書館で借りた本や購入した本で5冊ほど勉強しました。その甲斐あってか、今では翻訳する時に冠詞や単複表現で悩むことは減りました。悩むというよりは、すべてに根拠を持つようになりました。


もともと冠詞はとても論理的なものですから、aを付けるのかtheを付けるのかで意味が明確に変わってきます。


単複については、「mindは数えられないから常に単数形、penは数えられるから複数形もある」というだけではないです。ある参考書に、「単複はその名詞で決まるのではなく、いわば可算用法、不可算用法を選んでいるのだ」といったことが書いてありました。


どういうことかと言うと、mindで言いますと実はmindsという表現もあります。


一般的にmindは形がなく不可算(peace of mind)と思われがちですが、一人一人のmindを個別に注目した途端、可算名詞(people's minds)になります。


こういうことを知っておけば、少なくとも翻訳の内容そのものに集中できるので翻訳がスムーズに進みますし、見直しの時も論理的に考えることができるのでルールに一貫性を持たせることができます。


ちょっと偉そうな言い方でしたが、冠詞と単複はたとえ一か月くらいかけてもガッツリ勉強することをお勧めします!


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