シカゴマニュアルを買いました。
JUGEMテーマ:通訳・翻訳
英語の文章を書くときに、標準的な書き方と言うものがあります。「ネイティブじゃないんだし、細かいことは気にしないでいいんじゃない?」というのではいけないと思います。
例えば、特に科学分野などでは数字は1~9までは基本的にスペルアウトします。一般分野では1〜100までをスペルアウト。
This equipment has five loading units.
(This equipment has 5 loading units.ではなく。)
本設備は投入機を5つ有する。
などです。こういうことを書いた書籍があります。「スタイルガイド」と呼ばれるもので、有名どころは
・The Chicago Manual of Style(シカゴマニュアル)CMOSとも。
アメリカでは最も広く使われている。最新版は第17版。
・The Gregg Reference Manual
です。僕が読んだことがあるのはシカゴマニュアルだけですが、このマニュアルには上記の数字のスペルアウトのことだけではなく、分かりやすく文章を書くコツとか、文法など本当に色んなことが山ほど書いてあります。そりゃそうです。何しろ…
分厚い!!
こんなに分厚いとは思いませんでした。百科事典状態ですね。持ち歩きはきつい。しかし読みたい情報満載です。これで7,900円は安いと思います。
Greggとシカゴのどっちかが欲しいなあと思っていたのですが、ネイティブの先生がシカゴマニュアルが一番広く使われているよと教えてくれたので、これを買うことにしました。実はその先生のお勧めの本は別にあり、The Element of Styleという本ですが、これは別の記事で紹介します。
早速シカゴマニュアル(CMOS)を引いてみると…
shallについては、あいまいで、意味が複数あるのであまり使わない方が良く、意味に応じてmustやwillを使用するように書かれています↓
それと、普通に英語を読んだり書いたりするだけでは気にならないが、いざ翻訳するとなると困るもの。例えば比率を表すコロンについて(1:4とか)前後にはスペースを入れるか、入れないか?1:4 か、1 : 4か?
答えはスペースなし。(1:4)
シカゴマニュアルには"a colon (中略) with no space on either side"とあります。
どーでもいいや、と思われるかも知れませんが、きちんとした文章を書こうとすると気になります。他にも、数式のプラスやマイナスの間にスペースを入れるかどうか。
1+1=2
ではなく、
1 + 1 = 2
です。すべてスペースあり。
てきとーに訳した挙句、納品直前に不安になるくらいなら、これを引いて「私は少なくとも、シカゴマニュアルに従って書きました!」と胸を張って言った方が楽です。そう言えるほどの信頼感があります。
これは有料ですがオンラインでも使えるみたいです。
https://www.chicagomanualofstyle.org/home.html
オンラインだと検索は本より絶対に楽ですね。一度覗いてみてください!