矛盾を目指せ!

翻訳通訳者たかぽん

2020年03月19日 00:08

突然ですが、ある心理学の実験で、こういうものがあります。

 

対象を2グループに分け、両方にストレスを感じるような作業をさせます。

 

Aグループへの報酬は高額に、Bグループへの報酬は低額に設定します。

 

仕事を終えたときに「仕事は楽しかったか?」と聞かれます。すると、報酬の低いBグループほうが不満が多かったかというと…逆に楽しかった、と答える割合が高かったという結果が出たのです。

 

これは、「認知的不協和の理論」

 

と呼ばれています。

 

普通、仕事が大変なら報酬は高いですよね。でもBグループでは報酬は低い。この矛盾を、脳は耐えられないのです。すると、仕事の大変さを減らすか、報酬を高くするかのどちらかが必要になります。

 

この実験では報酬を高くするという設定はないので、大変さを減らすしかない。すると、脳が勝手に「(実際は大変だったのに)楽しかったから、これでいいのだ」と勘違いさせるのです。

 

これを悪用するとブラック企業ができるという…なかなか恐ろしいものです。

 

 

その逆パターンを見てみましょう。つまり、報酬が高く、仕事が楽というパターンです。これも矛盾ですよね。

 

報酬が高いのだから楽をしてはいけない。大変・危険な仕事をどんどん引き受けて報いなければ…となります。

 

でもそれをやると、結局「お金はあるけど、しんどい人生」が待っているのです。

 

理想を求めるなら、「ストレス弱い、報酬高い」です。これは贅沢とか自己中心的とかではないと思います。

 

というのは、人にはそれぞれ向いている仕事(自分にとってはストレスを感じにくい仕事)というものが確実にあるからです。

 

自分のパフォーマンスがある程度の報酬に値すると思うなら、自分がどう感じようとその額を提示すべきです。もし楽に感じるならその分、不測の事態に対処できますし、ニコニコしていれば職場の雰囲気も良くなります。何もおかしなことはないと思います。

 

周りを見ればこういう人って実はいっぱいいます。

 

「ほとんど遊んでばかりで、知り合いとか他社の人とおしゃべりしているだけなのに、そこで得た情報を活用してめちゃ成功している人」とか、聞きますよね。

 

そういう人と全くおなじにはできなくても、それに近い状態を常に目指すのがフリーランスだと思います。

 

いつ大変な状況になるか分からないのだから、常に理想を追うべきだと思うのです。

 

なので、いつもより良い仕事を求めてキョロキョロしています!