レポートベース?(航空関係の通訳)

翻訳通訳者たかぽん

2017年12月11日 20:04

航空関係の専門用語の話です。管制官が言っている文法はスタンダードじゃないけど、でもシンプルで通じるものです

 

飛行機が飛行場に着陸する時、車と違って、パイロットが「あ、あの飛行機がいるからスピード落として、次に降りよう」とか決めているわけではありません。

 

管制官から「あんたは次に降りなさい、右に曲がって着陸態勢に入るのはもうちょっと後にして。」など、指示が来ます

 

で、その飛ぶルートも各飛行場で決まっていて、図面にも書いてあります。

 

飛ぶルートはその時々の事情や急ぎ具合で違いますが、一番基本となるのは「場周経路(トラフィックパターンTraffic Pattern)」です。飛行場のすぐ近くに設定されています。各飛行場ごとに、長さや滑走路からの距離など明確に決まっています。



 

分かりやすいように一部省略していますが、図面の様に決まったいわば「道路」を飛ぶのです。前後の「車間距離」を取ってここを飛んでいる限り、ぶつかることはないですよね。

 

で、飛んでいる時にパイロットが「そろそろ飛行場に着くので降りてもいいですか」と管制官に聞くと(日本人同士でも基本英語です)、OKの場合「レポートベース」と言ってきます。

 

これは、図面の「ベースレグ」に入ったら言ってねという意味です。Report me (us) when you enter the Base Leg.と言うところを省略しているわけです。

 

こういう表現が多発しますので、意味を知っておくほかはないですね。そうしないと「基本を報告しなさい」という訳に!?